Enea の uCPE用NFVプラットフォームを活用して SD-WAN 事業の拡大を図る南アフリカの CMC Networks 社

Charlie Ashton

Charlie Ashton 氏は、ハイテク・ソフトウェア分野やネットワーキング分野で長年の経験を持ち、現在、テクノロジー企業向けのサービス提供会社 21K Consulting 社にてコンサルタントとして活躍しています。このゲスト・ブログ記事に含まれる内容は、同氏の個人的な見解です。

Enea を選択した CMC

南アフリカを本拠とする通信サービス・プロバイダ (CSP) である CMC Networks 社は先日、Enea のホワイトボックス uCPE (ユニバーサル顧客構内設備) ソフトウェア・プラットフォームの導入を発表しました。両社による共同プレスリリース自体もすばらしい内容でしたが、さらに深く掘り下げてみると、第 2 世代 SD-WAN (ソフトウェア・デファインド WAN) によって実現される、興味深い新たなビジネスチャンスが浮かび上がってきます。

CMC 社は、30 年以上にわたり、アフリカ全土で最大ネットワークを運用する グローバルな CSP として活動し、アフリカの 54 ヵ国中 51 ヵ国にサービスを提供しています。さらに、ホールセール・パートナー・プログラムを通じ、他の地域へのサービス拡大を目的として、中東や西アジアでも広範なネットワークを運用しています。CMC 社は、イーサネット、MPLS、DIA (Dedicated Internet Access、専用線インターネット接続)、専用回線サービスを含む、幅広いネットワーク・ソフトウェアのポートフォリオを顧客に提供しています。

限界を迎えている第 1 世代  SD-WAN

CMC 社は、2018 年に「CMC - Rapid Adaptive Network」という SD-WAN サービスを開始しました。このサービスは、従来型の第 1 世代の垂直統合型ソリューションをベースとしたもので、専用のハードウェア・アプライアンス上でプロプラエタリなソフトウェアを実行します。同社は、このソリューションで SD-WAN 市場への参入を順調に果たし、ある程度の顧客層を掴みましたが、特に 2 つのデプロイ・シナリオに該当する顧客については、オペレーション上のニーズを満たしていないことに気づきました。

第 1 のシナリオとは、CMC 社の企業顧客の多くが特定ベンダーのセキュリティ製品を標準として社内システムを構築し、このベンダーの製品のみをすべてのネットワークにわたって使用していた場合です。通常、こうした企業では、IT 部門はこのベンダーに関して徹底的な検証と認定作業を行った上で、全社的に信頼できる標準として採用していました。このような場合、SD-WAN のビジネス面でのメリットは重要ではあるものの、IT 部門は、今まで取引関係のない新たな未認定ベンダーのSD-WAN ソリューションの採用には消極的になります。

第 2 のシナリオとは、CMC 社の顧客が SD-WAN ソリューション内にあらかじめ組み込まれたセキュリティ製品の採用に積極的ではある反面、デプロイ後のネットワークに新しいファンクションを追加できるかどうかを懸念していた場合です。例えば、次世代型ファイヤーウォールは定期的に導入されますが、顧客はこれらを追加機能として加えることで、常に最新のファイヤーウォールを活用したいと考えていました。

このような課題に対応し、SD-WAN の顧客基盤を拡大するために、CMC 社は、各顧客構内に配備されたフレキシブルなソフトウェア・プラットフォーム上に、さまざまなベンダーが提供するネットワーク・ファンクションを独自に組み合わせてデプロイする必要がありました。こうすれば、最初のデプロイ後に新しいファンクションを追加してアップロードすることが可能になります。

救世主は uCPE

Customized SD-WAN services catalogue enabled by Enea NFV Access and uCPE

そうした中、CMC 社は、Enea から、Enea NFV Access と uCPE を利用するカスタムな SD-WAN サービスのカタログを提示され、VNF (仮想ネットワーク・ファンクション) をホストするには、オープン・スタンダードと完全な互換性がある uCPE プラットフォームが正しいアプローチだと気づきました。このアプローチなら、購入、インストール、設定、オペレーションのコストを最小限に抑えることもできます。この仮想プラットフォームは拡張性を実現するために、ローエンドのアプライアンスからハイエンドのサーバーまで、さまざまなハードウェアをサポートする必要があります。また、導入、インストール、設定、ライフサイクル・マネジメントの全体を通して効率を最大化するために、クラウドドベースのセキュアな集中型マネジメントの実現、標準的なオーケストレーション・ソリューションや OSS/BSS ソリューションとのシームレスなインターフェースも求められます。

厳しい選定プロセスの結果、CMC は、uCPE ソフトウェア・バーチャライゼーション・プラットフォームとして Enea NFV Access を、クラウドベースのマネジメント・ソリューションとして Enea uCPE Manager を選びました。この 2 つの製品には、Enea のグローバス・サービス部門の専門家によるサポートが付いています。

Enea NFV Access は、uCPE ベースの SD-WAN 向けに最適化されたソフトウェア・バーチャライゼーション・プラットフォームです。適用可能なすべてのオープン・スタンダードと完全な互換性があるため、さまざまなパートナーから提供される VNF、ハードウェア・プラットフォームの双方について検証済みです。そのため、顧客のベンダー選択の自由度が非常に高くなります。導入ウィザードを使用して効率的に VNF を導入することで、システム全体を迅速にデプロイすることができます。また、標準的なインターフェースを通じて、サードパーティ製のオーケストレータやサービス・オートメーション・ツールと統合することも可能です。CAPEX (設備投資) と OPEX (運用コスト) を最小限にとどめ、小さなフットプリントのデプロイを実現するために、Enea VFN Access は、OpenStack のオーバーヘッドなしに、バーチャライゼーションとマネジメントを実現します。Intel 製のアーキテクチャまたは ARM ベースのプロセッサを搭載した標準的なサーバーをすべてサポートしているため、顧客は、アプリケーションのリソース要件に最適なハードウェアを選択できます。

Enea uCPE Manager は、Enea NFV Access を補完し、SD-WAN などの顧客構内に配備されたファンクションのプロビジョニング、設定、マネジメントを制御します。Enea uCPE Manager をプライベートまたはパブリックのクラウド・データ・センターにデプロイすれば、ソフトウェアのアップロードの自動化やイベント/アラームの監視により、SD-WAN のライフサイクル全体の運用コストを削減できます。マネジメントに関するセキュアな通信、セキュア・ブート、ロールベースのアクセス・コントロール・ポリシーを通じて、企業に必要な強固なセキュリティを実現します。

第 2 世代SD-WAN で新規顧客ニーズに対応

Enea NFV Access と Enea uCPE Manager を組み合わせることで、CMC Networks は、今までとは異なる種類の企業顧客に uCPE ベースのマネージド SD-WAN サービスを提供できるようになりました。VNF ベンダーに関して独自の要件のある企業や、最初のデプロイ後にさまざまなサービスを SD-WAN に追加して変更や拡張を行おうとする企業において、このアプローチは優れたコスト効率を発揮します。CMC は、この第 2 世代の SD-WAN アーキテクチャを通じて、SD-WAN サービスの市場を拡大するとともに、顧客のビジネス変革の加速にも貢献しています。

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