インテリジェントな電話番号マッピング・ソリューションでコストを削減
Enea ENUM
Enea ENUM (電話番号マッピング) は、モバイル・ネットワークとインターネットの間の橋渡し役となるターンキー・ソリューションです。ネットワーク・オペレータの設備投資 (CAPEX) と運用コスト (OPEX) の削減を実現するとともに、さまざまな技術ドメインにまたがる異種混合のマルチベンダー・ネットワークの構築と運用で生じる課題の克服を助けます。
そうした課題の 1 つは、インターネットやその他のネットワーキング・テクノロジーを用いて提供されるテレコム・サービスへの対応です。VoIP、VoLTE、VoWIFI などのサービスは、その他の音声サービスやメッセージング・サービスとともに、加速的に普及しています。それでも、サブスクライバーは通話の発着信用として単一の電話番号を求めており、オペレータが競争力を維持するためには、この要求に応える必要があります。
Enea ENUM ソリューションなら、極めて短い導入時間でこれが可能になります。標準のサブスクライバーの電話番号 (E.164 形式の電話番号) を自動的に URI (Universal Resource Identifier) のセットにマッピングして、該当するサービスのプロビジョニングに活用します。例えば、Enea ENUM は、MSISDN (モバイル・ネットワーク番号) を SIP (Session Initiation Protocol) のアドレスに変換します。VoIP ネットワーク (IMS/VoLTE) 内の通話のルーティングには、このアドレスが使用されます (図参照)。
Enea ENUM ソリューションの最大のメリットは、CAPEX と OPEX の削減です。このコスト削減を可能にしているのは、このソリューションに搭載されている標準準拠の DNS サーバーです。この DNS サーバーは、その他のさまざまな DNS リソース・レコード・タイプ (A/AAAA、NAPTR、S-NAPTR、CNAME、MX、NS、TXT、PTR など) をサポートし、IMS (IP Multimedia Subsystem) のネットワーク要素が名前解決できるようにします。また、このソリューションが稼働中であっても、サブスクライバーへのサービスに一切影響を与えることなく、メンテナンス操作のほとんどを実行できる点も重要なファクターです。
ENUM の IWF (Interworking Functionality:インターワーキング機能) は、SS7/SIGTRAN MAP プロトコルを介して他のネットワーク要素へのアクセスをサポートします。ENUM IWF を利用すれば、MAP プロトコルを介してネットワーク要素 (Number Portability DataBase または HLR (Home Location Register) など) に問い合わせを行い、取得した情報 (セル ID など) を DNS/ENUM インターフェースを通じて要求元のネットワーク要素 (CSCF (Call Session Control Function)、MGCF (Media Gateway Control Function)) に提供することが可能になります。ENUM IWF は、既存の ENUM サーバー機能に追加されるオプション機能です。
さらに、Enea ENUM は、ENUM データが十分にある場合には、(Mobile) NPDB (Number Portability DataBase) としても利用できます。 ENUM データベースを NPDB として利用することで、シナジー効果が生まれるため、オペレータは、既存のネットワーク・インフラストラクチャを拡張するためにコストのかかる投資を行う必要がなくなります。
Enea ENUM ソリューションは、幅広い製品やテレコム・アプリケーションに対応するフレームワークをベースとしています。このフレームワークは、機能要件を満たすだけでなく、優れたパフォーマンス、拡張性、堅牢性を発揮します。そのため、このソリューションは、特定の環境あるいは仮想デプロイ環境 (OpenStack、VMware など) の独自ニーズや要件への適応力に優れています。将来も継続して利用できる標準準拠のソリューションであることから、世界中のティア 1 オペレータの多くでデプロイされています。